2026年7月10日
低亜鉛血症についてまとめました。
このような症状が現れたことはありませんか
・元気がない ・味がわからない
・口内炎 ・食欲がわかない
・貧血 ・皮膚炎
・身長の伸びが悪い ・生殖機能の低下
・風邪をひきやすい ・脱毛
・傷が治りにくい
もしかしたら、亜鉛の不足によって、これらの症状が引き起こされているかもしれません。
亜鉛は身体の様々な機能を維持していくために働いているミネラルの一つです。
低亜鉛血症は、体内の亜鉛が不足している状態を指します。
症状
1、皮膚の問題
眼や口の周り、鼻、耳、肛門周辺、手足の指先に赤みやただれ
湿疹、じんましん、イボの悪化
2、脱毛
3、味覚障害
4、免疫機能の低下
風邪、肺炎、ヘルペスなどの感染症にかかりやすくなる
5、創傷治癒の遅延
褥瘡(床ずれ)や皮膚潰瘍の治りが悪くなる
血性亜鉛の基準値は80~130㎍/㎗となっています。
慢性肝炎、肝硬変、肝性脳症、慢性腎臓炎、慢性腎不全(透析)、クローン病、潰瘍性、リウマチなどの持病のある方は、亜鉛不足を引き起こす可能性がより高くあります。
低亜鉛血症による症状が起こる理由は、亜鉛が体内で多くの重要な役割を果たしているためです。そのメカニズムをわかりやすく説明します。
亜鉛の役割と症状の原因
1、細胞分裂と組織修復の障害
亜鉛はDNAやタンパク質の合成に必要な酵素の働きをサポートします。不足すると、細胞分裂が盛んな組織(皮膚、粘膜、毛髪など)の再生や修復が遅れ、皮膚炎や脱毛、傷の治りにくさが生じます。
2、皮膚のターンオーバーの低下
皮膚は新しい細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」によって健康を保ちます。亜鉛不足ではこのプロセスが正常に進まず、湿疹や爪の変形などが発生します。
3、免疫機能の低下
亜鉛は免疫細胞の生成と機能にも関与しています。不足すると免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
4、味覚障害
味蕾(味を感じる器官)の代謝も亜鉛に依存しているため、不足すると味覚障害が起こります。
5、タンパク質合成不足による脱毛
髪の主成分であるケラチンというタンパク質の合成にも亜鉛が必要です。不足すると毛包(毛根部分)の機能が低下し、脱毛につながります。
6、コラーゲン合成の低下
傷や皮膚の修復にはコラーゲンというタンパク質が必要ですが、亜鉛不足ではその合成が進まず、傷が治りにくくなります。
これらの理由から、低亜鉛血症では多彩な症状が現れるのです。適切な食事や治療で亜鉛を補うことが重要です。
低亜鉛血症の治療に必要な亜鉛量は、
〇成人・体重30㎏以上の小児→50~150mg/日
〇体重10㎏以上30㎏未満の小児→1mg/㎏/日~75mg
〇体重10㎏未満の小児→1mg/㎏/日~25mg/日
となっています。
亜鉛は食事からも接種できます。
亜鉛を多く含む食品には以下のようなものがあります。
(大人一食分あたりの亜鉛含有量)
☆牡蠣60g(5粒) あたり 7.9mg
☆牛肩ロース(赤肉、生)70g あたり 3.9mg
☆精白米(およそ茶碗1杯)150g あたり 0.9mg
☆豚レバー70g あたり 4.8mg
☆鶏レバー70g あたり 2.3mg
☆納豆(糸引き・1パック)およそ40g あたり 0.8mg
食事などによる亜鉛摂取で不十分な場合には、お薬の服用で補充することもできます。
亜鉛製剤を服用していると、まれに‘‘立ちくらみ(貧血)’’や‘‘歩きにくさ’’といった副作用が出ることもあります。
これは、亜鉛の服用により、銅の吸収が妨げられ、銅が不足して起きるものです。
銅の不足が考えられる場合におすすめの銅を多く含む食品には、以下のようなものがあります。
(大人一食分あたりの銅含有量)
☆牛レバー 50g あたり 2.65mg
☆いいだこ 40g あたり 1.18mg
☆ほたるいか 20g あたり 0.68mg
☆干しえび 10g あたり 0.52mg
☆カシューナッツ 20g あたり 0.38mg
☆ピュアココア 6g あたり 0.23mg
☆ごま 乾 5g あたり 0.08mg
採血にて亜鉛の数値を確認し、亜鉛製剤の服用が必要な場合、お薬を処方をすることができます。
はじめに挙げた症状のなかで、気になることがあった場合には、医師にご相談ください。
都営新宿線菊川駅より徒歩2分、菊川内科皮膚科クリニックです。
【監修:俊爽会 理事長 小林俊一】